ドイツ語には、日本語の「~してもらう」とよく似た構造で意味もほぼ同じ構文があります。文語としては適していませんが、口語では非常によく使われる言い方です。それは、bekommen Passiv と呼ばれる Partizip II 過去分詞(~して)と bekommen (もらう、得る)を使った受動態です。
「小包を送ってもらった」をドイツ語でいう場合、基本的に3つの言い方が可能です。
1) Ich habe mir ein Paket schicken lassen. (使役)
2) Mir ist ein Paket geschickt worden.(通常の受動態)
3) Ich habe ein Paket geschickt bekommen. (bekommen 受動態)
1と2は書き言葉としても使える言い回しです。
3が件のbekommen 受動態で、口語的表現で、「もらった」という受益の意味をやや強調します。「(誰)に」は von で表します。
構造が日本語によく似ているので日本人には使い勝手の良い構文だと思います。
理解しやすいようにさらに例文を挙げます。
Das Kind bekommt zu Weihnachten ein Fahrrad geschenkt.その子はクリスマスに自転車をプレゼントしてもらう。
Er bekommt Deutsch von einem guten Lehrer unterrichtet. 彼はいい教師からドイツ語の授業を受けている(教えてもらう)。
Sie hat sich von einer sehr gefragten Friseurin die Haare geschnitten bekommen. 彼女は人気の美容師に髪を切ってもらった。
Ich möchte mein Auto repariert bekommen. 車を修理してもらいたいのですが。
この bekommen は、他の「もらう」という意味の動詞、erhalten / kriegen で代用することも可能です。特に kriegen は使用頻度が高く、日常生活の中で頻繁に耳にする言葉ですが、非常に砕けた言い方ですので、改まった場では使わない方がいいでしょう。もちろん書き言葉として使うことはできません。ライティングの試験でこれを書くと減点対象になりますのでご注意ください。
erhalten はあまり一般的ではありませんが、書いても大丈夫です。
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