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執筆者の写真Mikako Hayashi-Husel

Atemschutzmasken マスクについてのドイツ的考え方

日本ではマスクをつけることが常識化していますが、ドイツではこれまで医療関係者以外にマスクを着用することはまずありませんでした。このため、マスクの生産能力も備蓄も急激な需要増加に耐えられません。

ロバート・コッホ研究所やメルケル首相の演説などで一般人にマスクの着用を推奨せずに、「距離を取る」ことを推奨する背景にはこういう事情があります。

市民との知識の共有を徹底するために今また公営放送ARDからツイッターで説明動画が配信されました。

以下はこのツイートと動画の解説です。


Laut Gesundheitsministerium gibt es nur zwei Fälle, in denen das Tragen einer Schutzmaske sinnvoll ist. 保健省によれば、保護マスクの着用に意味があるのは2つのケースのみです。

Atemschutzmasken: マスク(字義通りには「呼気保護マスク」)

Zwei relevante Masken-Arten: マスクには主に2種類ある

OP-Maske aus Flies hemmt Weiterverbreitung: フリース製手術用マスクは感染拡大を防止(Flies は Vlies の間違いです) kein Schutz vor Ansteckung: (着用者の)感染防止にはなりません

nur sinnvoll für bereits Infizierte: 着用は感染者(すでに感染した者)のみ意味があります

FFP-Maske mit Atemventil schützt vor Ansteckung: 呼吸弁を備えたFFP (Filtering Face-Piece)マスクは(着用者の)感染を防止します

nur sinnvoll für medizinisches Personal: 着用は医療従事者のみ意味があります

Einlagern gefährdet medizinische Versorgung: 買いだめは医療を危険にさらします


要約すると、感染者自身と感染者と常時接触する医療従事者以外のマスク着用は無意味であり、医療関係者の需要を確保するため、それ以外の一般人のマスク着用は推奨されない、ということです。


これがロバート・コッホ研究所の公式見解でもあり、保健省推奨事項であるため、一般ドイツ人がマスクをしないことについて日本人的感覚で非難することは不適切です。

感染してない一般人がマスクすることに絶対的な意味があるとお考えの方は、ロバート・コッホ研究所の研究者たちと議論をすべきでしょう。


補足: 誰が感染者なのか分からない、症状がなくてもキャリアである場合があるため、全員マスク着用ではなく、ドイツは不要不急の外出・移動禁止と接触禁止(最低1.5mの距離を取る)で対処しています。




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